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豊田礼人の基本的な考え方を
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2006/12/15

第87号【志は人を集める】

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■ブランドは志
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ブランドは「志(こころざし)」だと、その方は言いました。

あるセミナーで講演されたカゴメ株式会社のコーポレートブランド部
長、山本善太氏の言葉です。

カゴメは「自然を、おいしく、楽しく。KAGOME」というブランド
ステートメントを掲げ、これをお客様との約束とし、企業経営全般を
このブランドステートメントによって統制しているそうです。ブラン
ド価値経営というそうです。

氏いわく、「志があればこそ、お客様・従業員・株主が企業に引き寄せ
られ、活力ある経営活動ができる」のだそうです。この3者からの支
持があってはじめて、経営が成り立つのだという視点です。すばらし
いですね。

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■理念は必要か
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「志」を辞書で調べると、「心の向かうところ」と書いてあります。
企業理念とも似た概念ですが、カゴメでは、ブランドの根っこを支え
る役割が企業理念だと位置づけ、ブランドと企業理念の関係を分かり
やすく図解してくれています。
http://www.kagome.co.jp/company/value_1.html

企業にとって志や理念が必要か否かについては、色々な意見があると思い
ます。私の知り合いの経営者は、「理念でメシは食えない。そんなもの
を作っている暇があったら、1円でも多く売った方がいい」と公言して
はばかりません。

こういう意見に反論するわけではないですが、ベストセラー「ビジョナ
リーカンパニー」の中で著者のコリンズ氏は「ビジョナリーカンパニー
のほとんどが、設立以来、一貫して、経済上の目的を超えた基本理念を
持っている」と書いています。

さらに、「理念が本物であり、企業がどこまで理念を貫き通しているか
の方が、理念の内容よりも重要である」とも言っています。

つまり、ビジョナリーカンパニーと呼ばれる超優良企業では、必ず理念
が文書化されており、かつ、その理念が徹底的に守られ、実行されて
いるというのです。一つの例外もないのです。

例えば、ウォルトディズニーの理念は、

・ 創造力、夢、想像力を活かして絶えず進歩する
・ 一貫性と細部にあくまでこだわる

などです。

最近ディズニーの「カーズ」のミニカーを息子に買ってあげました
が、クルマを擬人化した「夢」はもちろん、その「細部へのこだわり」
には脱帽しました。

クルマのおもちゃにはウルサイ私も、「カーズ」ミニカーは認めていま
す。生まれて初めてディズニーに感激しました。
(かっこいいミニカーは「タイヤ」で決まることをディズニーは知っ
ています)

ディズニーには明確な理念が存在し、遠く日本で売られている数百円
のミニカーにも、大人をうならせる細かさを追求しているのです。
あのショップの混雑ぶりも納得できます(疲れた)。

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■幕末のココロザシ
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坂本龍馬をはじめ、幕末に活躍したサムライたちは「志士」と呼ばれ
ました。彼らは単なる「武士」ではなく、徳川の長期政権で平和ボケし、
外国に攻め込まれそうな日本を救うという「志」のために命をかけて
戦いました。また、そのことに自分自身の価値を見出していました。

自分の国をなんとかしなくちゃ、という強い志によって、20代の若
者たちが全てを投げ打って行動したのです。志の重要さに改めて思い
至ります。

なかでも龍馬は志が恐ろしく高く、それゆえ、身分や男女、さらには
国籍をも超越した人たちから慕われたそうです。日本を憂いつつも、
藩の利益を捨てられない他のサムライたちとは、一味も二味も違った
そうです。

高い志を持った龍馬は、その人望の厚さから多くの協力者に助けられ、
大きな仕事をやりとげました。龍馬に人が引き寄せられたからこそ
歴史的な事業を成功させることが出来たのです。カゴメの山本氏が言
うように、志に人が集まり、人が成功へと行動するのです。

志は人を集める。

会社を経営する上でも、私たちが生きていくうえでも、とても重要な
キーワードである気がしています。

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■編集後記
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忘年会ラッシュでとても楽しい日々を過ごしています。なんだかんだ
いっても、人間飲むと幸せになるんですよね。今年はいろんな業界の
人と飲めたのも、また楽しかったです。これから年末にかけてまだまだ
飲み会は続きます。みなさんも最後まで2006を楽しみましょう!

(第87号終わり)

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