名古屋の経営コンサルタント レイマック

Mail Magazine
無料メールマガジン(バックナンバー)

豊田礼人の基本的な考え方を
書いているメルマガです

2008/02/22

第149号【「思い」のようなもの】

テニスの錦織選手が優勝しましたね。まだ18歳だとか。最近10
代のスポーツ選手が活躍していますが、オジサンも負けないぞ!
と秘かに決意した豊田です。

ということで、本日のメルマガをどうぞ!
(連続149週間、無休で発行しています!150まであと1週!)

◎ブログ書いています。↓↓↓
ブログ『サンボー豊田礼人の散歩 a GO!GO!』
http://raymac2.exblog.jp/
◎ホームページへも、是非。↓↓↓
公式サイト
『◎売上増加のキーワードは、整理整頓です
~戦略を立てるのは、その後で~』
https://www.raymac.jp

===============================
■任天堂とアップルの共通項
===============================

Wiiが大ヒットした任天堂の2008年3月期の連結売上高は、
1兆6300億円と2年前の3.2倍に膨らむ見通しだそうです。
株式時価総額も6.8兆円を超えキャノンや松下電器をしのぐ国内
5位に浮上したそうです(日経新聞 08年2月14日 より)。

一方これまたiPodが大ヒットし、その後もiPhoneが大ブレ
イクしそうなアップルの業績もうなぎ上りだとか。

この2社が他の競合企業を圧倒するほどの業績をあげた共通の理由は
「持たざる経営」に徹したことだそうです。

任天堂の社員数は連結で3500人。これはソニーの50分の1の規
模ですが、自社技術にこだわることなく、世界中の企業や技術者から
部品や要素技術を自由に取り入れる柔軟な体制を敷いています。これ
が同社の強みとなっているそうです。

この体制によって、任天堂の社員は消費者をどう楽しませるかという
アイデアづくりに集中できます。その結果、高性能化をひたすら追求
したライバル企業を向こうに回して独り勝ちすることができたのです。

アップルも、シャープなどが自社工場を巨額投資で充実させていくの
とは反対に、自前の設備や人員はほどほどにし、世界中から優秀な部
品を集めてiPodを生産しているそうです。アップル自体は製品コ
ンセプトを設計することに集中する体制を敷き、すっかり勝ち組とな
りました。

「持つ」ことによる弊害を極力小さくし、消費者視点の開発を機動的
に行える体制が、この2社の大きな強みになっているのですね。

===============================
■「思い」のようなもの
===============================

この2社を見て、持たない経営の強さに関心すると同時に、外部の血
を上手く組織に取り入れ、競争力を高めるポイントについて興味が湧
きます。持たないことで、自社のアイデンティティが保てなくなると
いうリスクが出てくるはずですが、そのリスクを払拭する何かがある
はずだ、と思うのです。

その何かの一つがお金であることはもちろんです。企業は合理的に
活動する生き物ですから、利益が得られそうなグループに参加したい
というインセンティブが働くことは当然です。

もう一つは、やっぱり理念だろうと思います。あるいはビジョンのよう
な、立場や背景が違う人たちを一つの目的に向かって結合させる「思い」
のようなものです。そういうものがある組織は、たとえ外部の人の割
合が内部の社員より多くても、組織のアイデンティティは保たれるは
ずです。

任天堂もアップルも、内部と外部の力を一つにまとめる「思い」のよ
うなものがあったからこそ、本当に強い商品を開発できるチームにな
ったのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

===============================
■職人さんの「思い」
===============================

一昨日ある交流会で陶器会社の社長に会いました。その方は、職人で
もあり、モノづくりに深いこだわりを持つ魅力的な人でした。その方
曰く、同業者のみで会合をしていても閉塞感がつのるばかりなので、
異業種の人と話す機会を持ちたいという思いでその会に参加したという
ことでした。

異業種の人からは、同業種間では決して出てこない新しい発想を受け
取ることができるのだそうです。そういう発想を自分の仕事に少しず
つ取り入れながら、新しいアイデアを生み出していくことの重要性に
に気づいていらっしゃるのです。

ただしそこでも大切なのは、外部の人の意見や発想をそのまま鵜呑み
にするのではなく、自分の理念というか「思い」のようなものを忘れ
ないことです。これを忘れてしまうと、その人自身のアイデンティティ
がぼやけてしまい、魅力の無い無機質なモノになってしまう恐れがあ
ります。

ちなみにその職人さんの「思い」のようなものは、

「オレはイイモノが作りたいだけ。お金の話はその後だ」

というものでした。シブイですね。

===============================
■自分レベルの視点で
===============================

さて、自分レベルではどうでしょう?

ボクたちは自分の仕事に外部の血を上手く取り入れているでしょうか?
また外部の発想を取り入れているでしょうか?

ボクは結構マイペースなので、案外この辺りが下手なのかもしれませ
ん。全て自前でやろうとしてしまいがちなんですね。そうするとアウ
トプットがいつも似たようなものになり、自己の成長が止まってしま
うリスクを感じます。

ですから、意識的に友人や先輩とミーティングをしたり、本やセミナー
などから自分とは違った発想を取り入れようとしています。時には突
拍子もない妻の意見が真実をついていたり・・・・。そんなことも
しばしばあります。

そんな中でも、あくまで自分の「思い」のようなものを大切にし、
自分のアイデンティティを明確にしておくことも忘れちゃいけないと
最近強く思います。他人の意見をそのまま横流しするだけでは、単なる
「伝書鳩」になってしまいますからね。

さて、あなたの「思い」のようなものって何ですか?

自分のアイデンティティを際立たせる、あなたのオリジナルな考え方。

それは、信じられないくらいのパワーを持っているのだと思います。

この週末、ボクも捜してみます。

(あなたも良かったら、是非)

===============================
■編集後記
===============================

そろそろ花粉が飛び始めていますね。鼻がムズムズしてきました。今
年は昨年の猛暑の影響で例年よりも花粉の飛散量が多いとか。春が来る
のは嬉しいですが、少し憂鬱な豊田です。

(第149号終わり)

メールマガジンmail magazine

最近のメルマガentries

コンサルプランconsulting plan

情報発信information

毎月発行
Raymac press 最新号

レイマックプレス第175号はHAPPINESSFLOWER 代表、尾関勇亮さんにインタビューしています。     『お客さんを笑顔にするのが嬉しい』   &nb……

>> Raymac pressバックナンバー